流体ナントカの走行
「はいはーい!つたえとくねぇ!」
喜は相変わらずのハイテンションで涅槃に語る。
電話がすでに切れていることに気付いたが、気にしないことにした。
外には瓦礫が落ちていたりと走行に支障をきたす原因が多いため、喜は避けたりしながら車を走らせていく。
パンクでもしたら面倒だ。
すでに人をはねたりと割と傍若無人な運転をしてきた喜だが、効率重視のために今度はしっかりと避けていく。
持ち前の高い動体視力によって、動くものは大抵見切っているのだが、車の反応が遅れてぶつかることもそこそこに多かった。
最も犯罪をいくつ侵したところで本人は全く気にしないのだが。
「正当防衛〜なんちって」
言葉の意味はあまり把握していないが、適当に呟く。
それまで進んでいた道を迂回して進む為、時間がかかるのだが、燃料は十分に足りている。
喜は規定の速度を無視して走らせているため、すぐに悟の車に追い付いた。
悟の方は規定を守って走っているらしかった。
喜はつまらなさげにそれを見て、追い抜く。
車窓を開けて、外を見ると空が見えた。
時間までには間に合うだろう。

続く
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