連絡事項
「もー!おそいよー!」
喜は開口一番、車の運転席から降りてくる。
涅槃達一行を発見したので安心したらしい。
顔がほとんど同じ人間が4人も同じ空間に居る光景はいささか不気味であった。
少し遅れぎみに悟が降りてくる。
涅槃はまたしても電話で他の研究員を呼び出す。
なんだかんだでこの人数だけでは荷物を運ぶのはきつい。
しかし、二つのトラックの荷物の量的に全部の箱は持ってこれていないだろう。
そんなことを考えながら、ちらりと後ろを見れば、憂が居ない。
どこに行ったのかは知らないが迷惑なので探すことにする。
「ああ、ここは他の人に任せておきますねぇ……少し憂が居ないんで探さないとぉ……」
涅槃が呟くと、突然憂が後ろから出てくる。
「……どこに行ったかと思いましたよぉ」
愚痴のように言うと、憂は答える。
「荒神?が到着したとか」
「へえ、なかなか早かったじゃないですかぁ……十分遅いですけどぉ」
涅槃はけらけらと笑いながら、先ほどまで電話をしていた相手を揶揄する。
研究所を率いる人間が戻って来たことで、少しは動きに統率が取れるだろうか。
しばらくすれば荷物の搬入が終わるだろう。
それまで何をしようか。

続く
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