屑籠一杯の信仰心
横顔をゆっくりと舐めるように見た。
相も変わらず不機嫌そうな表情を浮かべているその人へ、へにゃりと笑いかけると、少し脅えたような目で見返される。
「どうしました?先生」
わざと顔を近づけて相手に問う。
返事はなく、何か口を動かしているだけのように見える。
首を少し傾げて、先生の肩に手を添える。
「はっきり言ってくださいよぉ、先生」
次第に首に向かって手を締め上げた。
万力のように締め上げる手は貧弱に見えるが、確実に苦しい場所を締める。
此方を睨み付けてくる男を、満足げに見つめ、恭助は笑う。
上に向かって手を伸ばして、次第に男を吊り上げていく。
「ほら、先生!そこからどんなものが見えますか!」
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